SPIは毎年多くの受験生を苦しめるテストの種類の一つです。問題自体は複雑なものが少ないものの、時間の制約は大変厳しく、計算を少しでも楽したいと思う就活生は多いのではないでしょうか?
そこで「SPIでは電卓が使えるのか?」という多くの人が持つ疑問について、SPIをはじめとしたテスト形式やWebテストの種類に応じた電卓の使用可否を解説していきます。
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1.SPIでは電卓が使えるのか?
SPIで電卓が使えるかどうかは受験方式によって異なります。
持ち込みOKや使用可の場合に電卓を使うのは特に問題ありませんが、持ち込み不可の受験方式で使用すると不正となってしまいます。
自分が受験する企業のテストの種類や受験方式を事前に調べておくことで、事前学習の仕方にも変化をつけることができます。
今から紹介する電卓の持ち込み可・不可をしっかり押さえて、早めの対策・準備に取り掛かっておくとよいでしょう。
SPIの受験方式ごとの電卓使用可・不可
SPIには主に4種類の受験形式があるので、電卓使用可・不可をひとつひとつ見ていきましょう。
SPIの受験方式 | 電卓の使用可・不可 |
---|---|
テストセンター | 不可 |
Webテスティング | 可 |
ペーパーテスティング | 不可 |
インハウスCBT | 可 |
企業ごとに受験方式は異なりますので、事前に自分が受験する企業のテストの種類や受験方式は押さえておくことをおすすめします。
テストセンター:電卓使用不可
テストセンターとは、リクルートキャリアが運営する外部の専用会場のパソコンで受験する方式です。必ず1人で受験をしなければならず、実力を一番正確に測ることができる受験方式になります。
会場:全国7都市(東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・広島・福岡)
※ピーク時には全国47都道府県に臨時会場を設営
このテストセンター方式では、「電卓の持ち込み・使用は不可」です。また、テストセンターはその他の持ち物についても厳格なルールが設けられており、自分の筆記用具すら使用することが許されません。
このようにテストセンターではいつもと異なる環境での受験になります。
そのため自分の受験する企業がこの方式なのかを事前に調べて、学習の時から筆算で問題を解く練習をしておくことをおすすめします。
Webテスティング:電卓使用可
Webテスティングは、インターネットにつながる環境で自分のパソコン(スマホは不可)から好きなタイミングで受験する方式になります。
テストセンターとは違って、特に厳格なルールや監視はありませんので「電卓の使用は可能」です。
ただSPIであることには変わりなく時間との勝負になりますので、学習の段階から正確に電卓を使う練習をしておくとよいでしょう。
ただ一つだけ注意すべきニュースがあります。
最近になってAIを導入したWebテストの開発が行われたというニュースがありました。
徐々にAIを導入した監視型のWebテストを導入している企業も増えているようですが、学生にインタビューを行ったところ、「電卓を使用しても通過した」という声を聞くことができました。
これは推測の範囲にはなりますが、監視型のWebテストはおそらく「替え玉受験」の取り締まりを主として導入している可能性が高く、電卓の使用は不正とはみなされないのかもしれません。ただ、確証は持てないので試験が始まる前に注意事項をよく読んでおきましょう。
ペーパーテスティング:電卓使用不可
ペーパーテスティングとは、応募先の企業に出向き、マークシートで受験する方式になります。
テストセンターと同じく、厳しい監視下で個人での受験となりますので注意が必要です。
ただ、企業によっては持ち込み可の場合もあるため、受験前に持ち物の確認をしておくとよいでしょう。
インハウスCBT:電卓使用可
インハウスCBTは、応募先の企業に出向き、企業が用意したパソコンで受験する方式になります。
この方式では「電卓の使用は可能」となっている場合が多いようです。
Webテスティング同様、電卓を使うことを前提とした計算量の問題が出題される可能性が高いので、普段から電卓の使用に慣れておくことをおすすめします。
2.SPI以外のWebテストでは電卓が使えるのか?
就活においては、SPI以外にも多くのWebテストが存在します。
もちろんテストの中身は違いますが、受験方式はすべてWebテストになりますので基本的に「電卓使用は可能」です。
以下のテストを課している企業を受ける人は電卓の使用に慣れておくとよいでしょう。
【SPI以外のWebテストの種類】
テストの種類 | 内容 | 出題科目 |
---|---|---|
玉手箱 | 1問当たりの時間が短く、同じ形式において1種類の問題のみが連続して出題される。 | 四則逆算 (50問/9分) 図表読取 (29問/15分) 表推測 (20問/20分) ※はこの中からどれか一つが計数として出題される |
Web-GAB | 日本エス・エイチ・エル社が提供する能力適性テスト。玉手箱に近い。 | 言語(52問/25分) 計数(40問/35分) パーソナリティ(68問) |
Web-CAB | IT系企業でSE、プログラマー等を採用している企業で利用されることが多い。癖の強い問題が多い。 | 四則逆算 (50問/9分) 法則性 (30問/12分) 命令表 (36問/15分) 暗号 (30問/16分) |
TG-WEB | 他の試験よりも難易度が高いことで有名。ヒューマネージ社という会社が作成している。「従来型」と「新型」の2パターンがあり、それぞれで難易度や出題される問題分野に違いがある。 | 従来型:9問/18分 新型:36問分/8分 |
ただ、上記で述べたように、最近AI監視付きのWebテストも開発されているため受験する際は十分注意してから電卓を使うようにしましょう。
3.電卓の選び方
SPIをはじめとしたさまざまな適性検査では電卓の使用が認められているという話をしてきました。
基本的に使用する電卓の種類までは指定されることがないため、受験者の好きな電卓を使うことができます。
そのため、できる限り自分に合ったものやスペックの高いものを選ぶと、ミスなく効率よく計算することができるようになります。
ここではそんな電卓を選ぶ際のポイントについて解説します。
操作性の簡単な電卓を選ぶ
電卓選びのポイント1つ目は「操作性の簡単な電卓を選ぶ」です。
世の中にはさまざまな種類の電卓が存在します。
ただ、あまりにも操作性の難しいものを選ぶと、かえって計算が遅くなってしまったり計算ミスを起こしたりしてしまいます。
冒頭でも述べたようにSPIは時間との勝負でもあるので、電卓の使い方に慣れていない人は普通の電卓や普段使い慣れているスマホを電卓代わりとして使うとよいでしょう。
市販の電卓にある便利な機能
操作性が簡単な市販のオーソドックスな電卓には便利な機能がいくつかあります。
ここでは少しだけその機能を紹介しておきたいと思います。
ボタン | 機能 | 使用例 |
---|---|---|
ACキー/Cキー | ACキー:オールクリア Cキー:画面に出ている数字のみをクリア | 100+200を計算するときに200を201と入力した場合、Cキーで201の入力だけクリアできる。 |
%(パーセント) | 整数を百分率に変換 | 「100×10%=」で100×0.1と同様の計算結果になる。 |
√(ルート) | ルートの計算 | 9→√で3が算出される。 |
M+,M-,RM,CM(メモリー) | 数字の一時控え M+:表示の数字をメモリーに足す M- :表示の数字をメモリーから引く RM:メモリー呼出し CM:メモリー削除 | ①「1×2=」→M+でメモリに2が格納 ②「3×3=」→M+でメモリに9が加算される ③「RM」で画面にはメモリに格納された11が表示される |
このように便利な機能があり、使いこなせば計算を効率化することができます。
しかし、メモリーなどの概念は慣れるまでが難しいため、実はこの後紹介する電卓の方が計算も早くて使い勝手が良かったりします。
手や指の大きさに合った電卓を選ぶ
電卓選びのポイント2つ目は「手や指の大きさに合った電卓を選ぶ」です。
電卓を操作するときにやってはいけないのが入力ミスになります。
もし電卓の大きさを誤ってしまうとそういったミスにつながりかねませんので、自分の手や指の大きさに合った電卓を選ぶことが大切です。
大きすぎると、手の疲れや数字の距離が離れていることで入力速度の減少につながりますし、逆に小さすぎても誤ったキーの入力を誘発してしまいます。
今一度電卓の選定には注意するとよいでしょう。
カッコや分数を使って計算できるスペックの高いものを選ぶ
電卓選びのポイント3つ目は「カッコや分数を使って計算できるスペックの高いものを選ぶ」です。
市販のオーソドックスな電卓にはカッコ機能が付いていません。
そのため、上記で紹介したようなメモリーといった便利な機能が搭載されています。
しかし、世の中には始めからカッコ計算や分数計算が簡単に行える便利な電卓があるのをご存じですか?
SPIは基本的に1次式しか出題されず、また桁数もそこまで多くないため普通の電卓でも問題ありません。
しかし玉手箱の図表読み取りでは桁数の大きい計算が要求されるため、カッコや分数が使えるスペックの高い電卓が非常におすすめです。
4.SPI・Webテストでおすすめの最強電卓
私がおすすめする最強電卓はズバリ「関数電卓」です。
理系の人にはおなじみで文系の人はあまり使う機会がないのではないでしょうか?
このような理由から関数電卓は大変おすすめです!
関数電卓って機能が複雑で使いこなすの難しいんじゃないの?
確かに機能は複雑ですが、SPIやWebテストの計算自体はシンプルなものが多いため、複雑な処理は行いません。そのためカッコや分数計算といった、計算を楽にできる機能がある関数電卓は最強なのです。
このようにネットでは関数電卓に関して様々な意見があるようです。
それでは関数電卓の便利さについて、実際に計算が複雑な玉手箱を例にとってその凄さを解説いたします。
玉手箱の例題で計算
それでは実際に玉手箱で出題されるタイプの問題を例にとって、関数電卓と普段使うスマホを比較してみましょう。
【玉手箱(図表読み取り)例題】
NTTデータの売上高について、FY2017~FY2020において1年ごとの売上高の増加率(%)の平均値を求めよ。(増加率:(変化後-変化前)/変化前)
【解答】
{(21636-20397)/20397+(22668-21636)/21636+(23187-22668)/22668}/3×100≒4.4(%)
この問題を立式すると解答のようになります。
これをスマホで計算するとどうなるでしょう?(メモリー機能は使わないとする)
計算してみると分かりますが、おそらく一年おきに増加率を計算しては紙に書きだして最後に合計して結果を算出するのではないでしょうか?
これを関数電卓で計算すると次のようになります。
カッコを使って解答の式をそのまま入力するだけで計算できてしまいます。
また、以下のように分数で計算することも可能です。
以上の点から関数電卓はSPIだけでなく、特に玉手箱の図表読み取りのような計算の桁が大きく煩雑なときに真価を発揮するのです!
是非この機会に購入を検討してみてはいかがでしょうか?
(商品によっては分数計算ができないものもあるので購入の際は注意してください)
5.SPIで電卓を使うときのコツ・注意点
ここまで電卓の使用可・不可やおすすめの最強電卓について解説してきました。
電卓は確かに便利なものではありますが、使いこなすことができなければ意味がありません。
最後に本番で電卓をフル活用するために普段から意識しておくとよいポイントを3つほど紹介します。
普段から電卓の使用に慣れておく
電卓を使うときのコツ・注意点1つ目は「普段から電卓の使用に慣れておく」です。
SPIやその他Webテストで電卓をフル活用するためにも、電卓の使い方に普段から慣れておくことが一番だと言えます。
簿記を勉強したことがある大学生なら電卓の使い方にも慣れていると思いますが、多くの学生は電卓を使う機会はそこまでないと思います。
テストでいきなり電卓を使うと思わなミスをしてしまったりといったことが起こるので、普段から問題演習などを通じて数値を正しくかつスピーディーに入力する練習をしておくとよいでしょう。
電卓ばかりに頼りすぎない
電卓を使うときのコツ・注意点2つ目は「電卓ばかりに頼りすぎない」です。
次はさっきの逆で電卓ばかりに頼りすぎてもいけないということになります。
この記事の冒頭でも述べているようにSPIといっても受験方式によって電卓の使用可否は異なります。
そのため、あまりにも電卓ばかりに頼りすぎていると、いざ電卓が使えないとなったときに最大限の力を発揮することができなくなってしまいます。
SPIやWebテストの学習をする際は、電卓と筆算のバランスを上手に保ちながら進めていくとよいでしょう。
SPIや玉手箱など様々な種類のテストで使い慣れておく
電卓を使うときのコツ・注意点3つ目は「SPIや玉手箱など様々な種類のテストで使い慣れておく」です。
SPIは受験形式によって電卓の使用可・不可が異なりますが、玉手箱やTG-WEBなどはほとんどの場合で電卓を使用することになります。
そのためSPIばかり対策するのではなく、その他のテスト形式も対策しておくことが必要になってきます。
【SPI・玉手箱対策のサブスク】
実はSPI・玉手箱対策用のサブスクがあるのをご存じでしょうか?
いきなり企業で本番に抵抗がある人のために、本番さながらのインターフェースでSPIや玉手箱を学習できるサービスを紹介しておきます。
SMART SPI-Gはお手持ちのパソコンやスマホからSPI・玉手箱をより実践的な形式で学習・演習できるサブスクになります。
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対象科目:SPI(言語・非言語)、玉手箱(言語・計数)
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SPIが苦手な人向けの解説動画も搭載されており非常に充実したサブスクとなっています。
⇒SMART SPI-Gについて詳しく見てみる
この機会にぜひSPIだけでなく様々な種類のテストの対策に取り組んでみましょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は「SPIで電卓は使用できるのか?」ということについて解説してきました。
この機会に電卓の使い方に慣れるとともに、SPI・玉手箱の対策を始めて万全の状態で本番に臨んでいきましょう!
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