早速ですが、今流行りのIT業界とは何でしょう?
最近色々なところでGAFAなんていう言葉を耳にするけど、あの企業たちはいったい何をやっている会社なのだろうか?
IT業界といっても職種やビジネス形態は多岐に渡るため自分の興味や志向を理解したうえで研究が必要です。
この記事では業界地図を用いて、IT業界を構成している業種や代表的な企業について広く解説していきます。
IT業界を目指している就活生やIT業界へ転職を考えている人は、まずはIT業界の全体像を見てから興味のある分野へ進んでいくのが良いでしょう!
1.IT業界地図の全体像
まずはIT業界の全体像を見るために、「IT業界地図」をご紹介します。
個人の独断と偏見にはなりますが、IT業界を語るうえでここは外せないという代表的な企業を業種ごとにまとめました。
IT業界は近年様々なシーンで活躍していることから時代の中心的ビジネスといっても過言ではありません。
また、それに伴いIT業界を目指す人も増えているため、企業に対する理解度によってライバルと差別化を図る必要があります。
地図を見ての通り企業によっては業種をまたがっているところもあるため、自分の行きたい方面や行きたい企業がどこに属していて・何をしているのかということを理解することが大変重要になります。
このようにIT業界といっても複数の業種に分類されるため、まずは自分の行きたい方面がどこに属するのかを理解することから始めるとよいです。
2.IT業界の基本と分類
まず、IT業界における基本的な知識と分類について解説します。
IT業界の基本
IT業界はその名の通り、IT(Information Technology)すなわち情報技術を扱う業界になります。
企業ごとに展開する事業が異なることから、取引を行う顧客も以下のようにいくつかの種類に分類されます。
・B to B(Business to Business):企業が他の企業に向けてサービスを展開する
・B to C(Business to Customer):企業が一般消費者向けにサービスを展開する
・B to G(Business to Government:企業が政府に向けてサービスを展開する
このように企業ごとに相手となる顧客は異なります。
また、それに伴って提供するサービス・商品も多岐に渡ります。
IT業界では、ITを駆使した製品やサービスを提供するだけでなく、ITの技術や知識を持った人のノウハウを提供することでも利益を上げることができる業界になります。
IT業界は有形のものから無形のものまで幅広いものを取り扱っています。そのため、多くの人にとって自分に合った働き方やビジネスの形を模索することができる魅力的な業界なのです。
IT業界の分類
つぎにIT業界の大まかな分類について紹介します。
この記事ではIT業界を以下の5つに分類します。
便宜上だいたいこの5つに分けることができますが、企業によっては複数の業界にまたがる場合もあります。
例えば、日立製作所という会社ではパソコンなどのハードウェアや家電を作っている一方で、システム開発などのSIer的な事業も行っています。
このようにIT業界は簡単に説明するのが難しい点もありますが、逆に言えば、幅広い事業を強みとしている企業が多いというのは強みかもしれません。
3.インターネット・Web業界
それでは業界ごとの代表的な企業・特徴について解説していきます。
まずは、インターネット・WEB業界についてです。
インターネット・Web業界の代表的な企業と平均年収
インターネット・Web系は一般人にとってなじみのある企業が多いのではないでしょうか。
ビジネスの形態がいわゆる「B to C」である場合が多く、私たち一般消費者相手にビジネスを展開していることからも有名な企業が多い傾向にあります。
また特徴として平均年齢がほかの業種よりも低い傾向にあるため、若干平均年収も低めに見えがちです。
ただ、GAFAに関しては給料が青天井のため、ほかの日系に比べて給与はかなり高くなっています。
インターネット・WEB業界の特徴
インターネット・WEB業界は特にインターネットを活用したビジネスを展開しているという特徴があります。
ビジネスの形態は「B to B」、「B to C」の2つに大きく分けることができます。
まず、B to Bは企業向けにWEBサイトを手掛けたり、インターネットに掲載されている広告を扱ったりします。
そして、B to Cは私たち一般消費者向けのビジネスになります。
例えば、楽天市場やAmazonのようなECサイトをはじめ、ソーシャルゲームやLINEのようなスマホアプリを開発・運営していくことがメインの仕事になります。
今やスマホなしでは世の中が回らないほどの影響力を持っていることから、これからも発展・拡大し続けていく業界だと言えます。
インターネット広告
インターネット広告とは、ディスプレイ広告やアフィリエイト広告など、Webサイトやメールに表示される広告を指します。
インターネット広告会社が広告代理店として広告主と広告掲載者の間に入って広告の運用をお手伝いします。
基本的にはWebの仕事がメインとなるので、WebプログラミングやWebマーケティングの知識、マネジメント能力や顧客折衝能力が求められます。
eコマース(ECサイト)
eコマース(電子商取引)とはインターネット上で商品の売買ができるサービスを指します。
例えば、amazonや楽天市場といったECサイトがこのeコマースに当たります。
また、eコマースは一般消費者だけでなく企業同士の取引にも利用されることがあります。
昨今のコロナウイルスの流行に伴い、家で過ごす時間が増えたことや外出抑制によってこのeコマースの業績は過去にないほどの調子の良さを見せています。
これからも伸びしろが期待できるビジネスと言えます。
SNS・ソーシャルゲーム
SNSはソーシャルネットワーキングシステムといって、主にインターネットを基盤として場所にとらわれずに人間関係を構築することができるサービスになります。
Twitter、Instagram、Youtubeなど多くのサービスが世界中の人に利用されています。
SNSは私たちのような一般消費者が娯楽として利用するだけでなく、企業などがマーケティングの手段として活用する場面も増えてきています。
このようにSNSは企業・一般消費者問わず多くの人に対して価値を提供することができます。
またスマホの流行に伴ったソーシャルゲームも著しい進歩を遂げています。
課金によって利益を生み出すだけでなく、ゲームを通じた人々の交流にも一躍買っています。
4.通信・通信インフラ業界
次に通信・通信インフラ業界について説明していきます。
通信・通信インフラ業界の代表的な企業と平均年収
通信系といえばまず候補に挙がってくるのが、3大キャリアといわれる皆さんが日ごろ使っているスマホに関わってくる会社になります。
ほかにも有名どころではNTT系列で日本の東西の通信インフラに関わる企業が存在します。
インフラ系は他の業界に比べて残業が少なくホワイトである傾向が高いのも特徴です。
通信・通信インフラ業界の特徴
通信・通信インフラは、インターネット・スマホ(携帯)・固定電話などのサービス提供およびどこでも安定して使えるような環境づくりがメインの企業になります。
昨今新しく出てきた通信規格でもある5G(G:Generetionsの略)なんかと非常に関係の深い業界になります。
一番わかりやすいビジネスだと多くの人が日々使っている携帯の3大キャリアといわれるau(KDDI)・ドコモ・ソフトバンクがこの業界に分類されます。
また、NTT東・西のようにその地域ごとの通信を支えるような仕事もこの業界の大きな特徴となっています。
世の中のIT化が進んでいく中で、5Gの普及やAR・VRといった最新技術の発展に欠かせない業界となるため、今後も発展が期待できると言えます。
インフラは時代に関係なく常に進化し続けていく技術を支える基盤になるため、エンジニアの需要もあり続けるでしょう。
この業界は様々なインターネットサービスやネットを介したコミュニケーションが円滑に提供できるような環境づくり、いわば縁の下の力持ち的な業界になるので、人と人のつながりを大切にしたい人やIT業界の土台的な部分に魅力を感じる人が向いている業界となっています。
電気通信事業
電気通信事業は固定電話(家庭用電話)や携帯電話などに対して通信サービスを提供する事業になります。
有名どころだと、冒頭にも出てきた3大キャリアと呼ばれる電気通信事業会社が挙げられ、私たちの円滑な通信環境の整備に一役買っています。
この事業ではセールスエンジニアやネットワークエンジニアといった職種が活躍しています。
自社のサービスを導入提案・販売したり、ネットワークの設計や構築を行うのが主な業務になります。
5.ソフトウェア業界
次にソフトウェア業界について説明していきます。
ソフトウェア業界の代表的な企業と平均年収
この業界もインターネット・WEB系同様に一般向けの製品を複数提供していることもあり有名な企業が多いという特徴があります。
また、私のようなシステム開発屋さんには日ごろからなじみのある企業群だったりもします。
ソフトウェア業界の特徴
ソフトウェア業界は、特にパソコン(コンピュータ)を安全・快適に利用するための製品開発およびサービスの提供が主な仕事になります。
例えば、皆さんが使っているパソコンやスマホでWindows・Mac・iOS・Androidという言葉を聞いたことがあると思います。
あれもOS(オペレーションシステム)といってパソコンやスマホを動かすための基本となるソフトウェアになります。
また、ExcelやWordが代表的なOffice、ウイルス対策ソフトのウイルスバスターやデータベースの代表格であるOracle DataBaseといったパソコンやシステムを円滑にかつ安全に使うための製品を提供しているのもこの業界の特徴です。
今後IT業界全体のビジネスモデルは変わっていくと言われていますが、IT関連の円滑な運営にはソフトウェアが欠かせないので、これからも十分需要のある業界だと言えます。
この業界は特にパソコン周りの製品を扱うことが多いことから、パソコンのシステム的な部分に興味がある人や製品づくりを通してコンピュータの安定稼働を手助けしたいような人が向いている業界になります。
6.ハードウェア業界
次にハードウェア業界について説明します。
ハードウェア業界の代表的な企業と平均年収
この業界も一般消費者向けに扱っている商品がスマホ本体やパソコン本体であることが多いため、名の知れた企業が多い印象です。
ハードウェア業界の特徴
ハードウェアとは、パソコンやスマホなどシステムやソフトウェアを動かすための基盤や土台となるものを指します。
イメージとしては、ソフトウェアがコンピューターの中身だとしたらハードウェアは外身(箱)といった感じです。
もう少し細かい話をすると、ネットワークに必要なルータやスイッチさらにはストレージあたりもハードウェア業界が扱う製品になります。
昨今クラウドの広がりとともにハードウェアの必要性が落ちているという見方もありますが、そもそもソフトウェアを動かしたりするためには必ずハードウェアが必要になります。
また、スマホが生活必需品でパソコンがビジネス必需品であるという背景を考えると、これからもハードウェア業界の需要はまだまだあるといってよいでしょう。
7. SIer・ITコンサル業界
最後はSIer・ITコンサル業界について説明していきます。
ちなみに著者である私はこの業界の人間になります。
SIer・ITコンサル業界の代表的な企業と平均年収
情報処理・システム開発系は有名な企業から普段なじみのない企業まで幅広く存在します。
また、独立系やハードウェア系などSIerの中にさらに細かな分類があります。
しかし、何系かということよりも各企業がどの分野に強みを持っていて何をしているかという部分が非常に重要になってくる業界だと考えています。
この業界を目指す場合は各企業やっていることが似ていたりするので、企業研究によって差別化を図っていくことが重要になります。
SIerの特徴
情報処理・システム開発系はシステムインテグレータ(略してSIもしくはSIer)といって、お客様からヒヤリングしたことをもとに、要件定義・設計・開発・運用・保守までシステム開発を一括で担います。
また、ビジネス形態も「B to B」・「B to C」だけでなく「B to G」のように国や行政がお客様になることもあります。
場合によっては顧客により近い場所で仕事をするために、「客先常駐」することもあるのがこの業界の特徴です。
主な仕事としてはシステム開発に必要なソフトウェア・ハードウェア・要員の調達を行い、プロジェクトのマネジメントから実際の開発までを担います。
SIer業界は図のようなピラミッド型の多重請負構造で語られることが多く、一次請けが取ってきた仕事を下へ下へと流していくような構図がしばしばみられます。
顧客に近い企業ほどマネジメント寄りの仕事がメインとなり、責任が大きい分給与も高めに設定されている傾向が強いです。
逆に、請負の次数が上がっていくほど技術はあるのに給与が低くなりやすいという問題が良く起こるので、この業界を目指す人は構造をよく理解しておかないと後から後悔することにもなりかねません。
今回紹介している企業は主に一次請けの企業ばかりとなるため、まずはここに載っている企業から目指すのが無難でしょう。
この業界は、いわゆる上流(要件定義)~下流(開発・テスト)までを一括で行うことからチームを組むことが多いため、チームを組んでシステムを作り上げていきたい人やシステムで世の中の便利さを実現していきたい人に向いている業界です。
ITコンサルの特徴
ITコンサルは、SIerよりもさらに上流といわれる部分を担当することが多く、時にはお客様の経営の部分にまで踏み込み、ITを活用したソリューションの立案などを行います。
高学歴出身の学生が多い傾向にあり、面接ではケース面接やフェルミ推定といった独自の対策が必要になってくることもあるため、入社を目指すためには入念な準備が必要になってきます。
【コンサル対策三種の神器】
この業界は、経営に踏み込むこともあるため、ITの力で企業をともに良くしていきたいという志を持っている人や、論理的思考能力に長けており体力とタフなメンタルを持ち合わせている人に向いている業界です。
SIerとITコンサルの違いについて
SIerとITコンサルの違いは主に担当する業務範囲にあります。
一般的なシステム開発手法である「ウォーターフォール型開発」を例にとって説明します。
明確な線引きは難しいものの、イメージとしてはITコンサルがより顧客に近い上流を扱っていて、SIerはシステム要件定義以降のシステムに関する業務を扱っている。
具体的には、ITコンサルでは顧客の経営課題や業務課題を解決するためのIT活用ソリューションを考え、SIerでは洗い出した顧客の要件を実際にシステムに落とし込むことをメインの業務としている。
ただ最近では、アクセンチュアやデロイトといった総合コンサルティングファームでもコンサルティングだけでなくSIerのような一気通貫のシステム開発にも力を入れ始めている。
そのためITコンサルとSIerとの線引きは以前よりも不明瞭になっているため、この業界を目指す際は、自分がシステム関連のどこの工程に力を入れたいかを明確にしておくとよいだろう。
8.IT業界を目指す人におすすめのサービス
ここまで各業界の特徴や代表的な企業について説明してきました。
最後にIT業界に興味がある人向けのサービスについて紹介したいと思います。
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IT業界の登録企業数も多いため、効率的に就活をしたいという学生はすぐにでも登録することをおすすめしたいです。
実際に内定を取った体験談をまとめてありますので、興味がある学生は是非以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ
IT業界について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
IT業界といっても企業ごとに種類や特徴が異なってきます。
そのため、IT業界を目指す人は入念な業界研究および企業研究が必要となります。
この記事で、少しでも業界研究のお役に立つことができれば幸いです。
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